13-4. リアルタイムPCR
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1) リアルタイムPCRとは
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サイクル数の少ないところではゲル電気泳動による検出ができない 反応が飽和するまでサイクル数を増やすと皆同じDNA量として検出される
反応の進行をリアルタイムでモニターするPCR
定量性を重視するPCRでは、DNAがきちんと対数的に増幅する反応初期のDNA増幅パターンを見る必要がある
通常のPCRとの最大の違い
反応に蛍光物質を利用し、反応に従って増える蛍光を専用の検出器で常時検出する
2) 蛍光の検出系
後者2種は高価だが、特異性は高い
反応液に加えられた色素が、二本鎖となったDNA部分に結合して蛍光を発する
安価で使いやすいが、非特異的に増幅したDNAも測定されるという欠点
プローブに蛍光色素とクエンチャー(消光物質)を結合させておき、反応が進むとプローブが切断されて両者の相互作用がなくなり、蛍光を発するようになる 2種類のプローブを用いる
内部にRNAを含むため、プローブをPCR産物とハイブリダイズさせたあとでRNA部分をRNaseHで切断すると、蛍光を発する RNA部分が鋳型塩基と相補的でないと切断されないため、変異を検出することができる ヘアピン構造のために蛍光物質があまり働かないプライマーを用いる プライマーが線状にハイブリダイズし、さらにDNA鎖が延びることにより蛍光シグナルが増大する
3) リアルタイムPCRでDNAが定量できる原理
まず濃度既知DNAのさまざまな濃度でPCRを行い、指数関数的にDNAが増幅している範囲の中で、閾値とした増幅料に達するサイクル数をCt値に設定し、Ct値と初期濃度の間の検量線をつくる https://gyazo.com/ca7f9dfac66626af29c46217e1fbfe0a
次に濃度未知検体で反応を行い、Ct値に相当する初期DNA料を検量線から求める
この方法でDNAの絶対濃度がわかり、ウイルスの定量などに利用されている
他方mRNA混合物から調製したcDNA試料をもとに行ったPCRで作製した検量線を使うと、未知試料に含まれる目的cDNAの相対濃度を求めることができ、遺伝子発現解析などで汎用される DNA増幅のキネティクスから理論的計算を行い、検量線を用いないで相対濃度を求める方法もある